1管2mL中鉄として40mg含有
経口鉄剤の投与が困難又は不適当な場合に限り使用する。
あらかじめ総投与鉄量を算定して治療を行うことにより,鉄の過剰投与による障害が避けられるとともに,不足鉄量を補うことができる。
なお,とくに鉄欠乏性貧血では利用可能な貯蔵鉄が零に近いので,鉄必要量の他に貯蔵鉄をも加算する必要がある。
患者のヘモグロビン値Xg/dLと体重Wkgより算定。
(中尾式:Hb値:16g/dLを100%とする)
総投与鉄量(mg)=〔2.72(16−X)+17〕W
治療前Hb量 5g/dLで体重が30kg なら1,410mg
13g/dLで20Kgなら500mgとなる。
フェジンに特異的に発生するSEとして低リン血漿、さらに低リン血漿から骨軟化症が報告されている。
配合変化で、単独で注射。希釈は10~20%ブドウ糖液。
「含糖酸化鉄を含んだコロイド性の薬剤であり、pH9.0~10.0のアルカリ性の薬剤。
コロイド粒子が散らばった状態かつアルカリ性のpHにより薬剤の安定性を保持。他剤の影響によるpH変動などで、薬剤安定の条件が破綻すると、混濁や結晶化などの配合変化が起こる。約pH4.7以下の酸性に傾くと混濁、結晶析出が起こりやすくなる。
配合変化が起こりやすい薬剤のため、単剤投与と前後フラッシュが必要とされている。
生理食塩水などの電解質を含んだ薬剤と混ざると、含糖酸化鉄のコロイド粒子に電解質が結合。電解質が結合すると粒子同士が凝集して沈殿。ブドウ糖液には電解質が含まれないため希釈液として使用できる。同じ理由から前後フラッシュもブドウ糖で行うことが推奨される。」
しかし、フラッシュまでは必要ないという意見もあるとのこと。