ハピネス薬局

ガイドラインに基づく耳鼻咽喉科アレルギー疾患の治療

冒頭、田辺三菱からルパフィンの説明があった。抗PAFが特徴。

耳鼻咽喉科アレルギー疾患の治療とセルフケア

広島市民病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科部長 江草 憲太郎

アレルギー性鼻炎
鼻粘膜のⅠ型アレルギー (アトピーはⅣ型)
感作されても必ず発症するわけではないが、シニアでは横ばいだが、若年層で増加している。
通年性は90%がダニ。

くしゃみ
水性鼻漏
鼻閉(遅発層反応)

薬物療法
花粉症では初期治療が有効。
抗ヒ剤が鼻水に有効だが、実は分泌腺にはヒスタミン受容体はない。知覚神経の刺激を止めることによるので、鼻閉には効かない。
鼻閉には抗ロイコトリエン、抗PAF。PAFはロイコトリエンに比べて少数。個人差が予想される。

アレルゲン免疫療法
3-5年必要。アナフィラキシーのリスク。
口腔粘膜の特徴
食物など大量の抗原にさらされている。
IgA誘導できる。
扁平上皮のため、抗原の体内侵入が起こりにくい。
口腔樹状細胞が多い。
リンパ
足の鼠蹊部のリンパに直接アレルゲンを注射する方法も検討中。

アレルギー性鼻炎の手術治療
レーザーまたはトリクロロ酢酸で腫れた粘膜をつぶす。鼻閉に1年以上有効。
後鼻神経切断術。抗ヒ剤の効く知覚神経を切除。(三叉神経の第二枝)
鼻閉にも有効。(下鼻甲介骨切除もするため) 

セルフケア
ダニは9月、10月がピーク。羽毛や綿はダニの標的。ポリエステルの安物で悪くなったら捨てるのが良い。 鼻洗浄は有効。鼻洗浄器はたとえばハナクリーンS(4000円)

口腔アレルギー症候群:OAS
フルーツアレルギー。 小児の食物アレルギー(CLASSⅠ)とは別。口内に限局でCLASSⅡ、全身症状はまれ
花粉症との関連がある。感作されている植物と似た抗原を持つ果物で口がかゆくなるなど。
たとえば、シラカバはバラ科と近い。
蛋白が変性すれば問題ない。熱、酸、消化酵素。
なので、リンゴがだめでもアップルパイはOK。よくかんで唾液と混ぜればOK。
豆乳は液なので唾液を混ぜることができないので要注意。
抗原のPR10コンポーネント(蛋白)との交差反応。
PR10コンポーネントは外敵から身を守る蛋白。
近年の品種改良で強い品種が増えている。ということはPR10も増えていて、アレルゲンが多くなっているかもしれない。
検査
特異的IgE。
プリックテストが有効。
対策
原因の食べ物を食べない。
抗ヒ剤を先に服用。
加熱処理。
もしアナフィラキシーが起きたら、エピペン。

アレルギーマーチ
スタートはほとんどの場合、皮膚。(IgE) 乳児皮膚湿疹の対処が重要。
口の周りをきれいにする。
植物性のオイルなど、(高級だったりするが)絶対に使わない。→プロペト、ワセリン
茶のしずく石鹸は、石鹸で肌のバリアを剥いだところに、小麦粉を刷り込んだみたいなものなので、すぐに樹状細胞に届いた結果。
小児科と皮膚科が頑張れば、後々の耳鼻科医はアレルギーを診ることがなくなって暇になる。!!

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