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パーキンソン:アジレクト

パーキンソン病の最新治療について

よしなが神経内科クリニック 院長 好永 順二

パーキンソンは振るえる病気というわけではない。スローになる病気。
女性:6割、男性:4割
特定疾患で患者数が把握できるが、原爆のある人はわからない。
発病は60代が41%、50代、70代が24%、23%で、50~70で発症することが多い。

前兆
スローになる。
引きずり歩行、すり足、小刻み歩行、すくみ足、前のめり突進歩行、腕を振らない、長道を歩けない。
手・足の振るえ。(動作時やなにかに掴まると止まる)
書字、はみがき、ボタンなど。
小声、むせる
前かがみ、傾斜、同一姿勢が保てない。
腰、足、背部 しびれ、痛み
疲れやすい、気力低下
小字症:大きく書くように意識してかいてもだんだん小さな字になる。

運動障害に先行する症状
便秘、嗅覚低下、レム睡眠行動障害(夜間に叫ぶ)、うつ。
四大徴候
振戦(出ないこともあるし、末期は止まる)、固縮、無動、姿勢反射障害
スローになると言うのがわかりやすい
MRIは異常がない。除外診断に使う。

123I-MIBG(メタヨードベンジルグアニジン)は、ノルエピネフリン(ノルアドレナリンとも呼ばれる)とよく似た物質。
123I-MIBGは、褐色細胞腫、傍神経節腫瘍、小児の神経芽腫、など副腎髄質や交感神経から発生した腫瘍に集まることから、これらの診断に使われる。
パーキンソン病などの自律神経障害を示す疾患では、この薬剤が心臓に集まらなくなる。
レビー小体型認知症でも同様にこの薬剤が心臓に集まらなくなる。
アルツハイマー病では、心臓の交感神経機能に変化はない。

DATスキャンは症候群でも反応するので、本態性振顫を区別する程度。

随伴症状
便秘、活動性膀胱、起立性低血圧、食後低血圧、発汗障害、流涎、冷え(冬場にひどい)、性欲減退
夜間:不眠、RLS、レム睡眠行動障害、周期性四肢運動障害、ジストニア
身体の痛み:特に腰では脊柱管狭窄症との鑑別
 →PDでは前かがみになると痛い。腰を伸ばすと楽。
 →狭窄症では伸ばすと痛く、かがむと楽になる。
死因は肺炎が40%、窒息、衰弱が5%ずつなど嚥下障害によるものが多い。

延髄→橋→中脳→前脳基底部→大脳皮質 と進行。
なのではじめは嗅覚低下、便秘。次が睡眠障害。中脳で運動障害。次が記憶喪失、大脳で遂行機能障害(認知症)
ドパミン産生細胞がレビー小体(細胞封入体)に障害される。なのでパーキンソンとレビー小体認知症は基本同じ疾患。
運動障害がメインか脳の障害がメインかの違い。

副作用がひどいが、やめたら悪化するので副作用のチェックが重要。副作用は中止すれば回復する。
アーテンはよい薬だが、高齢者では認知機能によくない。
昔の薬は安い。もっともよく効くL-DOPAも安いが、急に高くなっている。
デュオドーパは胃瘻から空腸への16時間持続投与だが、1回が15,004.3円
DBSは有効だが、あくまでもL-DOPAの効果があることが前提。

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