ハピネス薬局

フレイルに対する漢方治療

株式会社ツムラ 上田雅之

フレイル

加齢に伴って、臓器の予備能が低下することにより感染症などの急性のストレスに対して、脆弱性を示す状態をいい、
要介護に陥るリスクが高い状態。
同時に、転倒・骨折、施設入所、死亡などのリスクも高くなる。
食欲不振に伴う低栄養や骨格筋の減少を来すサルコペニアを伴いやすく、疲労感、認知機能の低下、うつにも陥りやすい。
しかし、適切な栄養摂取や運動により健常な状態へ、回復しうる可逆性を持つ。
漢方医学的には、虚証。人参を含む漢方薬が主。補材としての参耆剤。
食欲不振には六君子湯、倦怠感には補中益気湯・人参養栄湯、不安・不眠などの精神的な症状があれば帰脾湯・加味帰脾湯(補中+抑うつ)が適応となる。
食べれないことはないが、もたれる→六君子湯。食欲がない、食べたくない→補中益気湯。
痛みやしびれに対しては、附子を含む八味地黄丸や牛車腎気丸が選択される。
人参養栄湯、八味地黄丸、牛車腎気丸には地黄が含まれるので、胃腸症状に注意する。

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