ハピネス薬局

IFIS:白内障手術への影響

IFIS

千田町での誰かのメモ:2017/02/15

白内障手術に影響する薬剤には、抗血小板剤、抗凝固剤はもちろんだが、ほとんどの場合服薬中止はしない。術後に結膜下出血が生じることがあるが見た目の問題。

緑内障手術、糖尿病網膜症、硝子体手術などは術中出血が問題になることもあるので、中止することもある。

IFIS(intraoperative floppy iris syndrome:術中虹彩緊張低下症候群)が近年問題になっている。

瞳孔(虹彩・茶目)の筋肉と前立腺のまわりの平滑筋が良く似ていて、ハルナール・ユリーフ・フリバスなどα1ブロッカーを長期服用している人は虹彩の筋肉も委縮してしまう。

虹彩(茶目)がフニャフニャになってしまい、術中の水の流れでうねったり縮んだりして手術が難しくなる。
(瞳孔と呼ばれる虹彩・茶目を大きく広げる必要があるが開きにくくなっている。術中に瞳孔が進行性にどんどん小さくなる とか)

内服を中断しても回復の効果はないので中止しない。眼科医には服用を伝える。

薬を飲んだ人が全員IFISになるわけではなく、また、少しくらいIFISがあっても全く問題なく手術を出来ることが多い。時間がかかるだけ。

α1受容体を選択的に活性化させる「フェニレフリン」という薬剤でこのIFISは予防できる。
ただし、そのためにはミニムスという使いきりタイプの点眼剤を個人輸入。
「ミドリンP」にもフェニレフリンは入っているが、原液でないと前房(目の中)内濃度が足りない。
ミドリンPには防腐剤が入っているので原液使用は無理。

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