ハピネス薬局

調剤と情報 2016/10 Vol22-13

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レルベア:LABA(ビランテロールトリフェニル酢酸塩)+ICS(フルチカゾンフランカルボン酸エスエル)

アトピー型喘息:特異的IgE抗体がマスト細胞表面に結合した状態で存在し、アレルゲンが結合すると炎症反応が起こる。

リリカ:プレカバリンは腎排泄型で、腎機能低下患者に投与する場合は、CCrに応じた用量調節が必要。(添付文書に基準)

尿素:尿の約98%が水で、残り約2%が蛋白質の代謝で生じた尿素。

機能性蛋白尿:運動・高熱・精神緊張などが原因で発生する。

メトトレキサート:クレアチニンクリアランス30ml/min未満は禁忌。高齢者の腎機能が徐々に低下した場合、定期的な検査が必要。

TNF-α阻害薬:MTXを併用した方が有効性が高く治療継続率が高い。

タグリッソ:EGFR活性化変異およびT790M変異を有するEGFRチロシンキナーゼに対して、選択的かつ強力な不可逆阻害作用を有する。

尿の泡立ち

表面張力、溶質濃度、温度、水の硬度、pHなどが影響因子。
泡が維持されるのに必要なのが界面活性剤。疎水基を空気側に向けて表面に張り付き表面張力を低下させ、水の中の気泡も疎水基を空気に向けて取り囲む。(泡)

蛋白質も疎水基を持ち、界面活性剤として働く。そのため尿蛋白があると尿が泡立つ。

体位性蛋白尿:起立時や立位で背中を後方へ反らす体位をとったときに出現する尿蛋白。

機能性蛋白尿:運動・高熱・精神緊張などが原因で発生する尿蛋白。

病的蛋白尿:①腎前性、②腎性、③腎後性

腎前性蛋白尿:腎臓以外の炎症、腫瘍により、蛋白生産増加・細胞透過性の亢進・細胞破壊により臓器・組織特異的な成分が血中に放出。
分子量がアルブミン未満の低分子は糸球体基底膜を通過し再吸収能を超えると尿中へ排泄。
これらの尿蛋白はしばしば糸球体、尿細管腔に沈着し、腎機能を低下させる。

腎性蛋白尿
糸球体性蛋白尿:基底膜の小孔サイズと陰性荷電により高分子量蛋白は糸球体毛細管壁を通過しにくいが、糸球体腎炎などでは機能が変化して高分子量蛋白が糸球体を通過しやすくなる。アルブミン主体の高分子量蛋白が大部分。

尿細管性蛋白尿:低分子蛋白の再吸収が尿細管の障害により機能しない。

腎後性蛋白尿:尿路の炎症、腫瘍、結石などで尿に蛋白が混入する。

喘息

気管支喘息は気道の炎症性の慢性疾患。

中枢気道のみならず全気道の9割以上の末梢気道から肺胞にまで炎症は及ぶが、末梢気道では自覚症状に乏しい。

即時型アレルギー:気道の炎症により、気道のマスト細胞からヒスタミンやロイコトリエンが放出され、血管平滑筋・気道平滑筋・気道粘膜の杯細胞への刺激によって気道粘膜腫脹、気道平滑筋の収縮、気道分泌亢進が起こる。

遅発型アレルギー:マスト細胞から炎症性サイトカインIL-5などが放出され好酸球が気道粘膜に遊走し、好酸球性の炎症が起こる。

リモデリング:炎症が繰り返し起こると、好酸球やTリンパ球の浸潤が持続し、気道壁の線維化が起こり、平滑筋や基底膜が肥厚して気道が狭窄する。


ICS:ステロイド受容体(GR)に結合しステロイド・GR複合体を形成し活性化。炎症に関するケミカルメディエーターやサイトカインの産生を調整する。

喘息治療におけるステロイド薬の作用。

炎症細胞の肺・気道内への浸潤抑制。炎症細胞自体の活性化抑制。
血管の透過性抑制。
気道分泌抑制。
気道過敏性の抑制。
サイトカイン産生の抑制。
β刺激薬の作用促進。
マスト細胞以外の細胞においてアラキドン酸の代謝を阻害し、ロイコトリエン、プロスタグランジンの産生抑制。

吸入ステロイド薬に期待される効果

喘息症状を軽減する。
QOLおよび呼吸機能を改善する。
気道過敏性を軽減する。
気道の炎症を制御する。
急性増悪の回数と強度を改善する。
治療度 長期の吸入ステロイド薬の維持量を減少する。
気道壁のリモデリングを抑制する。
喘息にかかる医療費を削減する。
喘息死を減少させる。


LABA:β受容体に結合し、アデニル酸シクラーゼを活性化してcAMPを増加させることで、プロテインキナーゼ(PKA)が活性化し、気管支平滑筋が弛緩する。

喘息症状全般を改善し、運動誘発喘息の予防にも有効。

うがいはICS必須だが、LABAも全身移行を防ぐために行う。吸入では少ないがSEとして振戦、動悸、頻脈。

重大なSEとして血清Kの低下があり、Ischemic Heart Disease、DM、甲状腺機能亢進症には注意


配合剤:LABAの単独使用ではリスクの上昇も報告されているが、ICSと併用すると相乗効果がある。ICSはβ受容体数を増加させ、受容体脱感作を抑制し、LABAはGRを活性化し、核内への移行を促進して抗炎症作用を増強する。


LTRA:(ロイコトリエン受容体拮抗薬)気道の収縮反応、過敏性の亢進などを抑制。ICSで完全にコントロールされない症例に併用薬として有用。

アレルギー性鼻炎合併症例、運動誘発喘息、アスピリン喘息の長期管理に有用。感冒罹患時の喘息症状悪化抑制への間欠投与も有用。


テオフィリン徐放製剤:cAMPのPDEを阻害して気管支拡張作用を示す。(PKA活性化)リンパ球、好酸球の気道への浸潤抑制、好酸球アポトーシス誘導などの抗炎症作用やステロイド感受性の回復なども報告されている。

ICSと併用で良い効果を示す、またLABAとは作用機序が違うので併用効果が期待できる。


LAMA:気道は主に副交感神経により平滑筋の緊張が保たれているので、抗コリン薬は気管支収縮抑制作用を示す。

喘息ではICSなどと併用。LABAとの併用で気管支拡張作用増強。

緑内障・前立腺肥大には禁忌


SABA:急性発作時には優れた薬剤。早めに吸入。一定の吸入回数を超えても症状が残存する場合はただちに受診。

依存に陥りやすいので、連用・過剰使用は避け、コントロールに努める。

うがい:口腔内に付着した薬剤が全身に移行するのを防ぐ。

リウマチ

DMARDs:Disease Modifying Anti-Rheumatic Drugsは免疫抑制薬と免疫調整薬に分類される。

TNF(Tumor Necrosis Factor)-α阻害薬はメトトレキサート併用の方が有効性が高い。

調整薬:シオゾール(金チオリンゴ酸Na)、リドーラ(オーラノフィン)、メタルカプターゼ(D-ペニシラミン)、ケアラム・コルベット(イグラチモド)、アザルフィジンEN(サラゾスルファピリジン)、リマチル(ブシラミン)、オークル・モーバー(アクタリット)

抑制薬:リウマトレックス(MTX)、ブレディニン(ミゾリビン)、アラバ(レフルノミド)、プログラフ(タクロリムス)

タグリッソ

2次治療から使用可能。

間質性肺疾患:咳嗽の悪化、労作時の呼吸困難、発熱。喫煙はリスク因子。

QT間隔延長:ECG、電解質検査を行う。キニジン、プロカインアミド、クラリスロマイシンなど併用注意をチェック

血液毒性(血小板減少、好中球減少、白血球減少、貧血):日本人に多い。休薬も検討。

肝機能障害:AST、ALT、ビリルビンの上昇に注意。

皮膚障害、爪囲炎、下痢:皮膚には保湿剤で予防。下痢は電解質異常、脱水を招くので注意が必要。ロペラミド推奨。

その他:眼乾燥、霧視、流涙増加、角膜障害(現時点では特に問題にはなっていない)

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