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Bacteria~
基本的な分類を確認します。

真正細菌
大きさ:0.5~5μm前後で菌類よりも一桁程度小さい。
細胞壁:○ 培養:○ エネルギー生産○
バクテリア。 細胞膜を持つ原核生物で古細菌ドメイン、真核生物ドメインとともに、全生物界を三分。
治療:
別記
マイコプラズマ
大きさ:200~300nm
細胞壁:× 培養:○ エネルギー生産○?
真正細菌の一属で真核生物を宿主とする寄生生物で、細胞壁を持たず細胞やゲノムが非常に小さいという特徴を持つ。
現在、124種と4亜種。細胞サイズも最小の部類(200~300nm)に入る。
実験室レベルでは栄養培地で培養可能な種もある。培養可能な最小の生物。
治療:
マクロライド系抗生物質、テトラサイクリン系抗生物質がよく用いられる。
ケトライド系、リンコマイシン系、ニューキノロン系薬剤も有効。いずれも7日~10日間の投与が推奨される。
8歳未満の小児ではテトラサイクリン系抗生物質は、原則禁忌。
マイコプラズマは細胞壁を持たないため、β-ラクタム系(ペニシリン系、セフェム系)の薬剤は効果がない。
クラミジア
大きさ:300nm程度
細胞壁:△ ペプチドグリカンなし 培養:偏性細胞内寄生体 エネルギー生産×
グラム陰性偏性細胞内寄生性の真正細菌の1科である。2属9種。
単独で増殖・エネルギー生産不可。
トラコーマ、性器クラミジア感染症、鼠径リンパ肉芽腫、Chlamydophila (Chlamydia) psittaci はオウム病、Chlamydophila (Chlamydia) pneumoniae はクラミジア肺炎(非定型肺炎のひとつ)、気管支炎の原因。
治療:
マクロライド系・テトラサイクリン系・ニューキノロン系。
細胞壁にペプチドグリカンがないため、ペニシリン系・セフェム系のβラクタム抗生物質は無効。
リケッチア
大きさ:1~4μm
細胞壁:○ 細胞内なので細胞壁に届かない。 培養:偏性細胞内寄生体 エネルギー生産○
非運動性でグラム染色で陰性である。
1~4μmの球状または桿体、あるいは連鎖状、繊維状の形状を示す。
ウイルス、クラミジア、ファイトプラズマ等と同じく単独で増殖が出来ない(偏性細胞内寄生性)。
単独で増殖不可・エネルギー生産可。
ネズミなど小型哺乳類、ダニ等が保因しており、シラミ、ダニ、ツツガムシ(恙虫)等特定の節足動物を媒介しヒトに感染。
ミトコンドリアとの近縁性が指摘されている。
治療:
テトラサイクリン、ドキシサイクリン、クロラムフェニコール等の代謝・DNA合成を阻害する機序の抗生物質。
β-ラクタム系の細胞壁のペプチドグリカンを合成阻害する抗生物質が全く効かない。(細胞内に入らない)
トレポネーマ(スピロヘータ)
大きさ:
細胞壁: 培養: エネルギー生産
らせん状の形態をしたグラム陰性の真正細菌。
らせん菌のうち回転数が1回程度のもの:ビブリオ属、
2 - 3回のもの:スピリルム、カンピロバクター、ヘリコバクター、
5回以上( - 数百回)のものがスピロヘータ。
治療:
ペニシリン系
ウイルス
大きさ:100nm(インフルエンザ)
細胞壁:× 培養:動物、孵化鶏卵、培養細胞 エネルギー生産×
大きさは20~300nm。核酸とたんぱく質。自己増殖能が無く、宿主細胞内でのみ複製・増殖。
治療:
菌類(真菌)
大きさ:菌類の胞子の大きさは5~12μmほどで、髪の毛の太さ(0.1mm前後)の100分の1。
細胞壁: 培養: エネルギー生産
菌類と細菌類は微生物として一括りに扱われる場合もあるが、前者は真核生物、後者は原核生物。
ミカンに生えるアオカビや、お風呂の目地に生えるクロカビなどカビ類は菌類(真核生物;細胞内に核がある)に分類。
パンを作る際の酵母やキノコがこの菌類に含まる。
外部の有機物を利用する従属栄養生物であり、分解酵素を分泌して細胞外で養分を消化し、細胞表面から摂取する。
単 細胞の微生物から、肉眼的大きさ以上に発達する多細胞生物まで含む。
体が多数の菌糸から構成されているものは糸状菌(しじょうきん)と呼ばれ、単細胞のままで繁殖するものは酵母と呼ばれる。
真菌症(白癬、カンジダ症、クリプトコックス症、アスペルギルス症)、ニューモシスチス肺炎
治療:
強固な細胞壁を持っているのみならず、人体と同じ真核生物であるため、菌類の細胞だけに損傷を与えて人体組織に害の少ない薬物は、非常に限られたものとなる。
深在性真菌症は日和見感染症の色彩が強く、診断も困難であることから症例は増加の一途にあり、致命率も高い。
全身の皮膚、角質層のケア、同時に口腔内除菌ケアを習得して、それを毎日持続。
ファンキゾン、メトロニタゾール。
トキソプラズマ
大きさ:幅2~3μm、長さ4~7μmの半月形の単細胞生物
細胞壁:- 培養:- エネルギー生産-
原生生物(真核生物のうち、菌界にも植物界にも動物界にも属さない生物)。
ヒトを含む幅広い恒温動物に寄生してトキソプラズマ症を引き起こす。特に妊娠初期に初感染した場合、胎児が重篤な障害を負うことがある。
有性生殖はネコ科の動物の腸内でのみ。無性生殖はネコ科を含む幅広い哺乳類や鳥類で行われる。ネコ科動物が終宿主、その他の動物は中間宿主。
精神疾患やがんとの間に関連がある?
治療:
マクロライド系抗生物質、サルファ薬、スルファモイルダプソン、ピリメサミンなど

偏性細胞内寄生体:別の生物の細胞内でのみ増殖可能で、それ自身が単独では増殖できない微生物。
特に真正細菌のグループに属するものを偏性細胞内寄生菌と呼ぶ。生きた細胞を使用しないで人工的に単独で培養することが出来ず、リケッチア、クラミジア、ウイルスなど

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