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構造式エディター
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MarvinSketch

構造式エディターはおもしろい。有名なChemDrawが優れているらしいが、フリーソフトもある。
スタンドアローンでの使用はフリーという条件のMarvinSketch(ChemAxon)を試してみた。
スタンドアローンというか、描いたものは画像に落とすくらいしか能がないので、怒られることはないと思われる。
作成したデータをソースで見てみると、XML形式で保存されている。
benzeneならこのように。

<?xml version="1.0" encoding="windows-31j"?>
<cml xmlns="http://www.chemaxon.com" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" xsi:schemaLocation="http://www.chemaxon.com/marvin/schema/mrvSchema_18_11_0.xsd" version="ChemAxon file format v18.11.0, generated by v19.22.0">
 <MDocument>
  <MChemicalStruct>
   <molecule molID="m1">
     <atomArray atomID="a1 a2 a3 a4 a5 a6" elementType="C C C C C C" x2="-79.0000 -80.3337 -80.3337 -79.0000 -77.6663 -77.6663" y2="9.8734 9.1033 7.5633 6.7933 7.5633 9.1033"/>
    <bondArray>
     <bond id="b1" atomRefs2="a1 a2" order="1"/>
     <bond id="b2" atomRefs2="a2 a3" order="2"/>
     <bond id="b3" atomRefs2="a3 a4" order="1"/>
     <bond id="b4" atomRefs2="a4 a5" order="2"/>
     <bond id="b5" atomRefs2="a5 a6" order="1"/>
     <bond id="b6" atomRefs2="a1 a6" order="2"/>
    </bondArray>
   </molecule>
  </MChemicalStruct>
 </MDocument>
</cml>
構造式の類似性で気になってたこともあるので、例えばBZ系の薬剤をXMLにまとめてそこに画像のリンクも用意できたら、面白い表になるかも。
例えば、デパスとレンドルミンは使い方は違うけど、構造はそっくり。Br基かエチル基かの違い。エチゾラムとブロチゾラムの名前に納得。

デルモベートとキンダベート

Strongestのクロベタゾール。
商品名はデルモベート。いかにも強そう。
実質最下位のMediumであるクロベタゾン。
商品名はキンダベート。子供用をイメージさせる。
この二つの構造はよく似ている。
よく、側鎖の長い方が強力といわれるが、キンダベートの方が長い。
キンダベートは酪酸(butyl)
デルモベートは酢酸(propyl)
  ?
キンダベートのインタビューフォームに、
「…適度な局所抗炎症作用を持ちながら全身的作用の少ない、いわゆる安全域の広い外用副腎皮質ホルモン剤を開発するため、局所抗炎症作用を発揮するうえで必須ともされているステロイド骨格のC11位の水酸基をあえてケトン基に置換した化合物に着目し、スクリーニングを行なった。…」
とありました。
マイルドなステロイドを開発するため、強力なステロイドの武器を弱体化し、弱くなりすぎたところは側鎖で補充したという感じ。
一件落着。
デルモベートとキンダベート

チエノジアゼピン

チエノジアゼピン
ベンゾジアゼピンのベンゼン環をチオフェン環に置き換えたもの。


(吉冨製薬は、ジアゼパムを参考に、ベンゼン環を他の環に変えてみたらどうか、という発想で開発に着手した。
まず塩酸チノリジン:消炎・鎮痛剤を開発し、チオフェン環とピペリジン環の縮合に関する合成データを得た。
これをベンゾジアゼピンに応用した結果として、チオフェン環とジアゼピン環の縮合に成功し、チエノジアゼピン系薬物のリーゼが生まれた。)

トリアゾロ・ベンゾジアゼピン系のアルプラゾラムを参考に、リーゼにトリアゾロ環を組み込むことで、より少ない量で強力なデパスを開発。)
とか。

デパス

エチゾラム

レンドルミン

ブロチゾラム

リーゼ

クロチアゼパム

ソラナックス

アルプラゾラム
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