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木香
薬理作用等については、㈱ツムラのデータ(漢方スクエア)を全面的に参考にして作成しています。
名 称
木香 (モッコウ)

Latin Name
Saussureae Radix

基 原
インド産のキク科の多年草Saussurea lappa Clarkeの乾燥根

分 類
理気薬 

中 医 学
行気止痛

Saussureae Radix

用 途 等
飲食の不摂生による激しい嘔吐、下痢

薬理作用
中枢抑制作用・抗コリン作用・平滑筋弛緩作用・Ca2+拮抗作用・抗菌作用・利胆作用・抗潰瘍作用・免疫賦活作用・整腸作用

能書・説明
木香モッコウ
『神農本草経』の上品に収録され、「邪気を主どり、毒疫、温鬼を避け、志を強くし、また淋露に効がある‥」と薬能解説があり、以降の歴代本草書にも詳述される。『本草綱目』などに薫香料としてもまた貴重とされた事実を記し、その需要も頗る多く消費されたと類推される。木香の原植物としてSaussurea lappa Clarkeを慣用、昨今中国からの供給に依存しているが、根を薬用とし、単独で使用することはなく、貧血、不眠症、神経症などを主訴とする漢方薬方中で使用される。インドのカシミール原産で、恐らくインド方面からの舶来域は西方からの陸路で伝へられたものと解釈する。奈良時代に日本にも入り、『正倉院薬物』にも収載がある。原植物はインドのカシミール、チベット南部に分布、中国では雲南省、広西自治区、四川省の各省で広く栽培され、高さ1~2mに生育する多年生草本で花期は7~9月。ワシントン条約の適用を受け、輸入が困難になりつつある。海抜1900~3500mの高地での栽培で、平均気温9℃、半年は霜が降りる地帯である。木香は湿潤の土地を好み寒冷に耐える植物である。色調が黄白色~黄褐色、質は堅実、油分に満ち、においが良く、噛めば粘り気があり、ヒゲ根を付けないものを良質と考えたい。木香は強烈な芳香があり、精油を豊富に含み、消化器の慢性的炎症、脹痛の症状、胃痙攣を抑え、腸管の緊張収縮をゆるめ、胃液の分泌を増加、食欲を増進し芳香性健胃薬としての利用が知られる。
Saussureae Radix

 木香を含む漢方処方と配合量

65
帰脾湯 
1
67
女神散 
1
137
加味帰脾湯 
1


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