名 称
杜仲 (トチュウ)
Latin Name
Eucommiae Cortex
基 原
トチュウ科トチュウの樹皮
分 類
補陽薬
中 医 学
補肝腎・強筋骨・安胎
用 途 等
膝関節痛、妊婦の腰重、インポテンツ、高血圧
薬理作用
血圧降下作用・抗ストレス作用・網内系活性化作用・肝組織への影響・利尿作用・虚弱病態改善効果
能書・説明
杜仲 トチュウ
貴州省、四川省等に自生があり、又、栽培化が行われ、トチュウEucommia ulmoides Oliverの乾燥樹皮を薬用とする。海抜1400~2400mに多く見られる。太陽の光を充足し、湿潤の地区を好み、肥沃な土地でpH5~6.5位が良いと中国の専門家の話である。落葉高木、高さ10m前後。中国特産の経済樹木として尊ばれ、貴重薬物の一つに数えられて、大切に保護されている。それだけに収穫にも注意が払われる。定植して15~20年で収穫する。一般に4~6月。部分剥皮法は木を切り倒さずに樹皮の部分だけを剥がす方法が取られている。非常に木を大切にし、自然保護を重視しての収穫方法で、生育を維持できるように木部の部分まで到達しないように、強い刃物を使わずに、軽く、早く、正確に樹皮のみを剥がしていくのである。部分的に剥皮を行うので、剥がした部分には1日は直接に日光を当てないように、傷つけないように、汚さないようにして保護し、地域によってはむしろなどで覆ってやる場合もある。「表面が淡青緑色になるようになって、再び新しい皮が復活、成長を開始、3~5年で皮を付けて収穫ができるようになる‥」と報告されている。生薬としては断面に銀白色の弾力に富んだ膠状のグッタペルカ物質が旺盛に糸状に引くものほど良い。関節がはれて痛み、麻痺、硬直して屈伸しがたいものの下肢の慢性関節リウマチ、慢性関節炎、痛風に効果を示す大防風湯に配剤される。