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桃仁
薬理作用等については、㈱ツムラのデータ(漢方スクエア)を全面的に参考にして作成しています。
名 称
桃仁 (トウニン)

Latin Name
Persicae Semen

基 原
バラ科モモなどの種子

分 類
駆瘀血薬 潤下薬 

中 医 学
破血去瘀・潤燥滑腸

Persicae Semen

用 途 等
虫垂炎、月経障害、更年期障害

薬理作用
血液凝固抑制作用・抗アレルギー作用・抗炎症作用・鎮痛作用・更年期障害に対する作用・子宮収縮作用・抗活性酸素作用・心臓血管への作用

能書・説明
桃仁トウニン
モモは中国の黄河上流、陝西省・甘粛省の両省にまたがる高原地帯が原産とされる。学名に“persica”なる名前を与えられたのはペルシャに原産するものと誤認した結果とされる。漢薬としては杏仁同様古くから知られ、紀元前1,200年の『詩経』に出典があり、栽培した例の記述があり、『齊民要術』にもモモの栽培法が記されている。『神農本草経』の下品に“桃”の名で収載され、果実中の仁を桃仁と呼称し、薬用とすることを記述し、以後の各本草書でも同様の紹介がされ、消炎性鎮痛、駆血薬などを主訴とする薬能を明記している。
モモは落葉小高木で、幹は高さ3~8m、径30cmになる。花期は4月。生薬の特徴は、扁圧された左右不均等で、一端がやや尖った卵円形或いは楕円状心臓形を呈し、長さ1~2cm、幅0.6~1.2cm。厚さ3~7mmである。種皮は淡褐色から赤褐色で、頂端は尖り、他の一端は丸みを帯びてここに合点がある。中間は膨れている。種皮を剥ぐと二片からなる白色の子葉があり、子葉は白色で油分に富み、味は苦い。合点から多数の維管束が途中あまり分枝することなく種皮を縦走し、その部分はくぼんで縦じわとなっている。温水に入れて軟化すると種皮及び白色半透明の薄い胚乳は子葉からたやすく剥がれ、子葉は白色である。ほとんどにおいがなく、味はわずかに苦く、油様である。水を注加して砕くとき、ベンズアルデヒドのにおいを発する。
Persicae Semen

 桃仁を含む漢方処方と配合量

25
桂枝茯苓丸 
3
33
大黄牡丹皮湯 
4
51
潤腸湯 
2

53
疎経活血湯 
2
61
桃核承気湯 
5
125
桂枝茯苓丸加薏苡仁 
4


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