名 称
牛膝 (ゴシツ)
Latin Name
Achyranthis Radix
基 原
ヒユ科ヒナタイノコズチの根
分 類
駆瘀血薬
中 医 学
去瘀止痛・活血通経・補益肝腎
用 途 等
神経痛、リウマチ、腰痛、尿路の炎症性疾患、月経不順
薬理作用
抗アレルギー作用・抗腫瘍作用
能書・説明
牛膝 ゴシツ
『本草綱目』に「弘景日く、莖に牛の膝に似た節があるところから名づけたものだ。李時珍日く、本經にまた百倍とある名は隠語であって、その滋補の功力が牛のやうに力が多いといふことだ・・寒濕痿痺で四肢が拘攣し、膝痛して屈伸し得ぬもの。血気を逐ふ。久しく服すれば、身體を輕くし、老衰を防ぐ・・男子の陰の消耗、老人の失尿・・精を益し・・」など薬能を克明に紹介、腰膝の痛み、足の痿弱、及び筋の拘攣。陰痿と失溺久瘧、下痢、傷中、少気。悪血を散ず心腹諸痛、淋痛、尿血を治療する薬材であることがうかがえる。草の高さ30~100cm。ヒナタイノコズチAchyranthes fauriei Leveille´ et VaniotはイノコズチA. japonica Nakaiと同じように本州、四国、九州及び中国に分布がある。生薬は主根又は側根を伴う主根で、わずかににおいがあり、味はわずかに甘く、粘液性である。中国河南省、山西省、山東省などから懐牛膝A. bidentata Blumeの名で流通がある。この植物は強く、収穫には長く真っ直ぐに伸びた長いものを重用することから、間引きを行わず、そのまま生育させる。7~8月頃、急な生長があり、花穂をだし、開花結実時期となるが、開花前に上部を刈り取り、地上部の勢力を抑制する。この摘心作業が後の収穫に大きく影響するので、2~3回はやる必要がある。また、麻牛膝、味牛膝など牛膝と名称されるものが地域的に見られるが、何れも正品とは異にし、使用は出来ない。