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知母
薬理作用等については、㈱ツムラのデータ(漢方スクエア)を全面的に参考にして作成しています。
名 称
知母 (チモ)

Latin Name
Anemarrhenae Rhizoma

基 原
ユリ科ハナスゲの根茎

分 類
清熱薬 

中 医 学
清熱瀉火・滋腎潤燥

Anemarrhenae Rhizoma

用 途 等
排尿障害、糖尿病

薬理作用
解熱作用・血糖降下作用・抗消化性潰瘍作用・環状ヌクレオチドに対する作用

能書・説明
知母チモ
『神農本草経』の中品に収録され、その薬能は「消渇、熱中を主どり、邪気を除き、肢体浮腫に水を下し、不足を補い、気を益す・・」と収載されるなど多くの本草書に詳述がある。『本草綱目』では「宿根の傍に子根が初生し、その形状がのようだから母(チボ)といい、それが訛って、知母となったのである・・」、『古方薬品考』では撰品として「形石菖蒲の如し、肥大して黄毛があり味苦く甘く滋潤なるものを良しとす・・」『古方薬議』では「良く熱を清し燥を潤す、凡そ清熱の者には潤燥の能なく、潤燥の者よりは情熱の能があいが、知母は之を兼ね有している」と薬能を指示。解熱、利尿、鎮静、鎮咳剤を主訴とした漢方薬への配剤がある。中国東北部、華北の向陽の乾燥した丘陵地や砂丘に自生し栽培される。5~6月頃、高さ50~100cmの花茎を葉間に直立し、上部に包葉を疎に付け、2~3花ずつ苞腋に束生して長穂状花序を形成する。主産地は河北省でその他山西省、内蒙古、甘粛省、陝西省、東北地区である。中国北部の山岳地帯を原産とし、享保年間に日本に入った記録が残る。ハナスゲ・Anemarrhena asphodeloides Bungeを基原種とし、根茎を薬用として用いられる。生薬の外面は黄白色、肥大し質は緻密である。根茎全体に黄色~黄褐色の柔軟な毛で被われる。毛知母と称するものがあるが普通は毛を剥いだ肉知母が一般的。弱いにおいがあり、味はわずかに甘く、粘液性で後に苦い。
Anemarrhenae Rhizoma

 知母を含む漢方処方と配合量

22
消風散 
1.5
34
白虎加人参湯 
5
92
滋陰至宝湯 
3

93
滋陰降火湯 
1.5
103
酸棗仁湯 
3
104
辛夷清肺湯 
3


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