名 称
竜眼肉 (リュウガンニク)
Latin Name
Longan Arillus
基 原
ムクロジ科リュウガンの仮種皮
分 類
補血薬 安神薬
中 医 学
補心安神・補脾養血
用 途 等
驚悸、健忘、不眠症
薬理作用
変異抑制作用
能書・説明
竜眼肉 リュウガンニク
リュウガンEuphoria longana Lamarckは熱帯、亜熱帯気候に生育する東洋的な果樹で、その仮種皮、果肉の乾燥したものは“竜眼肉”と称し、食用として、また漢方薬に利用される。外見はレイシに似るが、種子が大きく、したがって果肉量は少ない。しかし樹勢強健で多くの実を付け、中国や台湾では放任され繁茂している。中国福建省、広東省、台湾中部以南が主な栽培地。常緑高木で高さ10~15mに達する。花は円錐花序を4月~5月に頂生或いは腋生、8月~9月に1果梗に10個位着生し房をなし球形の核果状石果を結実、径1~2.5cm。早生品種、晩生品種、酸・甘味の強さ、果実の大きさなどから品種が生まれている。果実を陽乾するか、果肉を取り出し、竜眼肉として食用、薬用とする。『神農本草経』で「血虚不足を補い、精神を安んじ、胃を健康にし、身体を強くし、気を益す」と言い、『名医別録』では「五臓の邪気に志を安じ、久しく服すれば魂を強くして聡明にし、身を軽くし、老いず、神明に通ずる」と言い、李時珍は「胃を開き、脾を強くし、虚を補し、智を長ずる」と鎮静、滋養、健胃の作用があり、貧血、胃痛、健忘、体力の衰えなどの症状に応用されるなど、身体虚弱、健忘、補気血に用いられる。大粒のものは“虎眼”、中粒を“龍眼”、小粒を“人眼”、最小粒を“鬼眼”、龍眼の核仁を去ったものを“桂圓肉”との呼び方があり、特に“桂圓肉”は多くの食材に利用されている。