名 称
胡麻 (ゴマ)
Latin Name
Sesami Semen
基 原
ゴマ科ゴマの種子
分 類
補陰薬
中 医 学
潤燥滑腸・滋養肝腎
用 途 等
虚弱体質、病後、便秘
薬理作用
抗酸化作用・脂質代謝改善作用
能書・説明
胡麻 ゴマ
アフリカ原産で紀元前1300年頃から栽培された記載があり、インドや中国でも油を採る目的で古くから栽培されている。日本でも『延喜式』や『和名抄』に出典を見、1000年以上前から栽培はされているものと思われる。中国にはインドから、そして日本には中国から入って来たものであろう。原産地は東インド、マレーの原産である。五穀の一種である。通常食品としてゴマ塩、ゴマ油として知られるが、薬用としても気力を増す、肝臓・腎臓を強める、肌を美しくする、毛髪を黒くする、筋骨を丈夫にする、大・小腸を利する、便秘を治す、産後の乳汁の出を良くする各々の効果が知られる。高さ1mに達する1年生草本。花期は6~8月、果期は8~9月である。『本草食鑑』には「黒胡麻は腎に作用し、白胡麻は肺に作用する。ともに五臓を潤し、血脈を良くし、大腸、小腸の調子を整へる…」と解説されるが、多くは黒胡麻を薬用として用いられている。元来熱帯地方原産ではあるが、夏作物のため、温帯地方での栽培ができ、アメリカとアジアを主としてアフリカも含め広範に栽培され、本邦でも栽培が盛んに行われる。排水良好の砂質壌土が最も良い。6月中旬位までに播種し8月下旬から9月上旬にかけて朔果が開き始めるので、この頃に収穫が行われる。中国では西域を“胡地”と呼びゴマの種子が麻の実に似ているので、この名が付いたとされる。中国では「黒芝麻」と名称している。