IT's AGENT
膠飴
薬理作用等については、㈱ツムラのデータ(漢方スクエア)を全面的に参考にして作成しています。
名 称
膠飴 (コウイ)

Latin Name
Saccharum Granorum

基 原
イネ科の粳米、小麦の種子に麦芽を加えて糖化させた飴

分 類
補気薬 

中 医 学
補中緩痛・潤肺止咳

Saccharum Granorum

用 途 等
腹が冷えて痛む,乾咳,呼吸困難,無痰

薬理作用
滋養強壮・健胃作用

能書・説明
膠飴コウイ
「味甘温、其能略甘草、蜜に類するが、和潤、建中の方は尤も優る。・・中気を健にする効がある・・もし此の方に膠飴がなかったらならば桂枝加ト薬湯であって、但だ腹中の血を和するのみである。建中という名は膠飴あるによって始めて称するのである・・」と古来の漢方書籍に解説される。『名医別録』に「飴味甘ク微温主虚之ヲ補ヒ渇ヲ止メ血ヲ去ル」として収載、『和語本草綱目』には「渇スルヲ止メ、悪血ヲ去リ、気ヲ益シ、肺ヲ潤シ、脾胃ヲ健ヤカニシ、痰ヲ消シ、嗽咽痛ヲ止メ、附毒ヲ解シ、藥ヲ和ス」と薬能を述べているなど本草各書に薬能解説が載るが、体力が低下した人で四肢や腹部が冷え、腹痛、腹部膨満、鼓腸の有る場合などを適応症とする漢方薬に配剤される。粳米、糯米、大麦、小麦、粟、玉蜀黍、苡仁など、でんぷん質を蒸し、これにモヤシを加え、そのアミラーゼを利用して発酵糖化を行って製した飴を通常の膠飴とするが、『和漢薬考』にも「の製法には種々があり、その例を記すと糯米一斗を搗き、精ぐ、これを蒸し、強飯となし、麦芽のを去りたる粉末一升五合を加え、能く攪拌し、温湯一斗五升を注ぎ45~55℃の温度で2時間放置、後にでんぷん質は酵母の作用により糖化し、溶解するを以って残渣を去り得た粘汁を煎熬して適度の稠度として製する」と解説、できるだけ水飴を用いる事が良いと言われ、一般に糯米から造られたものが推賞される。
Saccharum Granorum

 膠飴を含む漢方処方と配合量

98
黄耆建中湯 
4
99
小建中湯 
4
100
大建中湯 
4


by IT's AGENT