名 称
良姜 (リョウキョウ)
Latin Name
Alpiniae Officinari Rhizoma
基 原
ショウガ科コウリョウキョウの根茎
分 類
散寒薬
中 医 学
散寒止痛
用 途 等
腹痛
薬理作用
抗潰瘍作用・プロスタグランジン生合成阻害作用・キサンチンオキシダーゼ阻害作用・抗腫瘍作用
能書・説明
良姜 リョウキョウ
『名医別録』の中品に収録され、「胃中の冷逆、霍乱腹痛・・」を治すと記載、また陳藏器は「氣を下し、聲をし、顔色を好くする。煮て飮服すれば痢を止める」と本草書に薬能の記載が見られ、芳香性健胃薬として、胃炎、消化不良、腹痛に応用があり、ときに胸やけ、げっぷ、食欲不振、吐き気などを伴う神経性胃炎、慢性胃炎、胃アトニーを目的に配合される。陶弘景は「此の薑は初めて産したところが高良郡だったから、この名称がある」と述べ、李時珍は「高良なる地は当今の高州である・・」と記しているが、高州は現在の広東省茂名県東北部であり、生産されていた背景を垣間見る。広東省高州、呉川、陽春、陽江、恩平等が主産地で地道生薬として尊ばれる。広東省、雲南省では道端、山地、低木の茂みの中に自生がある。高さ30~120cmの多年生草本。4月から10月にかけて長さ5~15cmの円錐状の総状花序を頂生する。漏斗状の花冠管に3枚の花冠裂片を付ける。裂片は長楕円形で、白色或は淡紅色、唇弁は卵形で淡紅色を呈し中央部には紫色の筋紋がある。薬用部位は根茎で、生薬の形状は不整の円筒状~円柱状で、しばしば分枝し、長さ5~9cm、径1~2cm、外面は赤褐色或いは暗褐色で、細かい縦じわ及び灰白色の輪節がある。横切面には維管束及び分泌物の小点が散在する。特異なにおいがあり、味はきわめて辛い。晩夏から初秋のころ、4~6年経った根茎を掘り出し、茎、葉、ひげ根、鱗片を除き、綺麗に洗い、日干しする。