名 称
苦参 (クジン)
Latin Name
Sophorae Radixn
基 原
マメ科クララの根で、しばしば周皮を除いたもの
分 類
清熱薬
中 医 学
清熱燥湿・去風殺虫
用 途 等
排尿障害、黄疸・苦味健胃
薬理作用
血圧降下作用・抗消化性潰瘍作用・中枢抑制作用・PDEに対する阻害作用・肝障害抑制作用・止血作用・免疫賦活作用・抗面皰作用
能書・説明
苦参 クジン
生薬“苦参”について、『神農本草経集注』中品に「心腹結気・・、積聚、黄疸、尿後に余癧あるものを主とす・・」、『本草綱目』で李時珍が「苦とは味から、参とは功能から名づけたものだ・・」と解説しているなど、薬能について記載。以後の各本草書で詳述されている。本邦でも自生するクララの根を生薬とし、しばしば周皮を除いて用いる。日本名クララは眩草(クララクサ)が省略されたもので、目が眩むほど苦いところから其の名が付いたといわれ、又、この液汁がとても苦く、それがクララになったともいわれる。中国、朝鮮半島及び日本に分布し、本州、九州、四国の山野、山地の日当たりの良いところに生える多年生草本である。高さ60~150cm、6~7月頃、多数の花を密に付ける。花期から結実期(7~9月)に採根し、水洗いして乾燥、支根を切除し、その周皮を削り去ったものを製品とし出荷する。生薬の周皮を除いたものは黄白色、繊維性で鼻を突くようなにおいがあり、味はきわめて苦く残留性がある。切面は繊維性で、皮部は黄褐色、木部は黄白色。形成層附近はやや褐色を帯び明瞭、放射状紋と裂隙があり、又、同心性の菊花様の環紋が見られる。堅く、充実し、苦味の強いものが良い。中国では河北省で多く生産される。解熱、利尿、駆虫薬、苦味健胃薬、強壮、下痢止めとして使用。クララを水で煮詰め、その汁であせもに湿布したり、拭いたりすると著効がある。