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茵蔯蒿
薬理作用等については、㈱ツムラのデータ(漢方スクエア)を全面的に参考にして作成しています。
名 称
茵蔯蒿 (インチンコウ)

Latin Name
Artemisiae Capillaris Flos

基 原
キク科のカワラヨモギの頭花

分 類
清熱薬 

中 医 学
清熱利湿・退黄疸

Artemisiae Capillaris Flos

用 途 等
黄疸、発熱、尿量減少

薬理作用
循環系に対する作用・血管拡張作用・脂質代謝改善作用・肝障害改善作用・利胆作用・腸管平滑筋弛緩作用・プロスタグランジン生合成抑制作用・抗炎症作用・抗腫瘍作用・酵素阻害作用・抗菌作用・抗アニサキス作用

能書・説明
茵蔯蒿インチンコウ
中国、朝鮮半島及び本州、四国、九州等、広い地域に分布し、河原や海岸の砂地に野生する半低木性の多年生草本。茎はやや木質にして高さ30~100cm、著しく分枝し、初め絹毛がある。無花枝の葉は長柄があり、広く茎を抱き、2回羽状全裂し、長さ1.5~3.8cm、裂片は糸状を呈し、幅0.3~2mm、通常絹毛を密生。花茎の中葉は長さ1.5~9cm、幅1~7cmで広く茎を抱いて2回羽状全裂、無毛或いは密に絹毛がある。上葉は小形で羽状全裂である。夏から秋にかけて、枝上部に円錐花序となった無数の小頭花を開く。頭花は球形~卵形で無毛、長さ、幅共1.5~2mm。総苞片は3~4列、外片は小形で卵形、鈍頭、内片は楕円形、円頭、背面に龍骨がある。そう果は長さ0.8mm。花穂が出来たころ全草を刈り取り、陰干しして花穂だけを集めて生薬とする。生薬は楕円状で径約2mmの頭状花を付けた花穂、外観黄褐色で気味はにおいがあり、苦い。消炎、利尿の効があり、胃腸や肝臓などにこもった熱を去り、黄疸を治す効があり、これに応じた方剤に処方される。『重修本草啓蒙』に「ハ茎根共ニ枯レズ陳茎ニ因テ再ビ葉ヲ生ズ故ニノ名ガアリ青蒿ノ茎根共ニ枯レルノデ異ナリ薬舖ニ売ルノハ多ク青蒿ヲ混スル…」と解説しているが、カワラヨモギだけでは不足し、カワラニンジン等の仲間を混ぜていた形跡がある。現今では混ざって出てくることは殆ど無い。
Artemisiae Capillaris Flos

 茵蔯蒿を含む漢方処方と配合量

117
茵蔯五苓散 
4
135
茵蔯蒿湯 
4

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