名 称
蝉退 (ゼンタイ)
Latin Name
Cicadae Periostracum
基 原
セミ科スジアカクマゼミまたはその他セミ科の幼虫のぬけがら
分 類
辛涼解表薬
中 医 学
疏散風熱・利咽喉・退目翳・定驚カン
用 途 等
悪寒・発熱、咽喉炎、結膜炎、皮膚掻痒症
薬理作用
抗痙攣鎮静作用・インターフェロン誘起作用
能書・説明
蝉退 ゼンタイ
『本草綱目』で、李時珍は「頭風眩暈、皮膚の風熱、痘疹の癢きもの、破傷風及び腫毒瘡、大人の失音を治す」と言及。『名医別録』では“枯Z・腹#”“Z殻”を原名とし、「小児の驚癇、産婦の子の下らぬものを治す・・」との記載がある。中国では“Z蛻”の名称が通ずるが、蘇頌は“Z殻”、寇宗%は“$Z”など、また省によってもZ退(河北省、陝西省、浙江省)、Z衣(江蘇省、浙江省)、Z殻(浙江省、遼寧省)、など地域的に種々の呼称があり、セミの種類も多い。しかし、ぬけがらとしての内容的変化はない。一般的にはスジアカクマゼミCryptotympana pustulata Fabriciusを主体にその他近縁のセミがあるものと考える。そしてその幼虫のぬけがらを生薬とする。全形は長楕円体、中空でやや湾曲、頭部、胸部、腹部からなり、長さ3~4cm、幅1~2cm、表面淡黄褐色、半透明で光沢がある。頭部には前方に半球形の頭、針形の口吻、両側に偏球形の透明な2個の複眼、腹面に3対の足があり、前脚は鎌状、中脚と後脚は細長い。腹部の背面は9環節からなる。質は軽く、ほとんどにおい、味はない。山東省、河北省、河南省、江蘇省が主産地。
蝉退を含む漢方処方と配合量
22
消風散
1