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貝母
薬理作用等については、㈱ツムラのデータ(漢方スクエア)を全面的に参考にして作成しています。
名 称
貝母 (バイモ)

Latin Name
Fritillariae Bulbus

基 原
ユリ科アミガサユリの鱗茎

分 類
化痰薬 

中 医 学
潤肺散結・止嗽化痰

Fritillariae Bulbus

用 途 等
水分代謝障害

薬理作用
血圧降下作用・セロトニン コリン ヒスタミンに対する作用・冠血管拡張作用

能書・説明
貝母バイモ
『神農本草経』の中品に収載され、陶弘景は「その形が貝が寄り集まったようだから貝母と名付けられた・・・」と釈明し、『倭訓栞』には「貝母を訓ぜり、母栗の義、根の形栗に似て、母の子を抱く如し・・・」と指摘、ははぐりの和名を記している。この属は種類が多く、中国国内でも貝母属(Fritillaria)に属するものでも45種以上を数え、各省にもそれぞれの種類が分布し、また、どれも同様の薬効を有し、薬用種として認められ生薬として流通がされている。日本には享保9年(1724)に渡来し、園芸植物として広く栽培された。奈良県吉野郡に移り、“大和貝母”として栽培が伝承される。近年は極度に減少し、一部での栽培に止まっている。アミガサユリは中国原産の植物である。3~4月頃、茎の上部の葉腋に一個ずつ鐘状の花を下向きに開く。生薬はアミガサユリFritillaria verticillata Willd. var. thunbergii Bakerを基原種とし、鱗茎を薬用とする。生薬は相対する2片の鱗片が接合し、扁球形を呈し、径2~3cm、高さ1~2cm、各鱗片は肥厚し、外面は白色或は帯黄白色、粉質で、味はなく、わずかに苦い。形のくずれていないもので、内部が良く充実し、油臭の無いものを良品とする。花弁の内側は紫色の網模様があり、網笠に似ており、アミガサユリの名の由来がある。鎮咳、去痰、排膿薬として咳止め、痰切り、止血、腫れ物などに応用されるが、漢方方剤に配剤され使用される。
Fritillariae Bulbus

 貝母を含む漢方処方と配合量

90
清肺湯 
2
92
滋陰至宝湯 
2

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