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遠志
薬理作用等については、㈱ツムラのデータ(漢方スクエア)を全面的に参考にして作成しています。
名 称
遠志 (オンジ)

Latin Name
Polygalae Radix

基 原
ヒメハギ科イトヒメハギの根

分 類
安神薬 

中 医 学
安神・去痰・消癰

Polygalae Radix

用 途 等
不眠症、健忘症、驚悸

薬理作用
鎮静 催眠作用・抗痴呆作用・抗消化性潰瘍作用・去痰作用・環状ヌクレオチドに対する作用・インターフェロン誘起作用・抗腫瘍作用・利尿作用

能書・説明
遠志オンジ
『神農本草経』上品に「逆、傷中を主どる。また、不足を補い、邪気を除き、九竅を利し、智慧を益し、耳目を聡明にし、物を忘れず、志を強くし、力を倍す、久しく服すれば身を軽くし、老いず、顔色を良くし、延年させる・・」と収載、滋養強壮、心悸亢進、記憶力低下、注意力散漫、理解力の衰え、慢性気管支炎、気管支喘息など幅広い効果が期待され、これを充足する漢方薬への配剤が知られる。『本草綱目』で李時珍は「遠志のその功力は専ら志を強くし、精を益し、健忘を治するに在る。蓋し精と志とは皆腎の經に蔵するもので、腎の精が不足であれば志氣が衰へて心に通じ得なくなる、故に精神が惑ひ迷ってよく物を忘れるのだ。故に遠志と称する。」と言及する。『日用薬品考』など、古来の本邦の古書には和産ヒメハギPolygala japonica Houtt.を紹介しているが、薬用としての価値は少ない。近年使用される遠志は中国産イトヒメハギPolygala tenuifolia Willdenowで朝鮮半島北部、中国北部、シベリアに分布する多年生草本。5~7月に葉腋からでる小枝の先に総状花序を付け、淡い藍色~紫白色の小さな花を開く。マメ科のハギの花に似て可憐な“姫萩”の由縁がある。イトヒメハギのイトは葉が細く線状で糸に似る。生薬はわずかににおいがあり、味は苦く、わずかに辛く、喉を刺激する程度、芯が抜かれ、肉が厚いものが良い。山西省、陝西省、河南省産が多く流通。
Polygalae Radix

 遠志を含む漢方処方と配合量

65
帰脾湯 
2
108
人参養栄湯 
2
137
加味帰脾湯 
2


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