名 称
麦芽 (バクガ)
Latin Name
Hordei Fructus Germinatus
基 原
イネ科オオムギの発芽中の種子
分 類
消食薬
中 医 学
疏肝醒胃・消食除満・和中下気
用 途 等
消化不良、食欲減退、胸腹脹満
薬理作用
健胃, 消食, 退乳
能書・説明
麦芽 バクガ
コムギ、イネ、トウモロコシ等とともに世界各地で生産される重要な穀物である。高緯度、且つ標高が高い地域での育種が可能であり、従って多地域で栽培が行われている。食料よりも主として飼料、ビール及び醸造原料に、アジア地域での味噌、醤油等での原料にも用いられている。2年生の草本で主根はなく、多数の鬚状の細長い根を有する。茎は高さ1m前後、円筒状で所々に膨れた節があり、節と節間との区別は明瞭で枝分かれをせず、中空で所謂“稈”となる、4~5月頃、稈の頂端に穂を出す。コムギの穂と異なり、穂の各節につく1つの小穂は1つの小花からなる。そして穂の各節に3つずつ並んで小穂がつき、それらが互生するので、穂には粒が縦に6列に並ぶ。これを六条種のオオムギといい、一方、各節の3小穂のうち、中央の1小穂のみが稔実し、両側の2つの小穂は退化、不稔小穂として痕跡のみだけとなり、穂には粒が縦2列に並ぶものを二条種のオオムギと呼ぶ。そして麦芽には二条種が用いられる。ゴミ、夾雑物や芒を除去、水に漬けて発芽に必要とする水分を吸収させ、場合によっては苦味物質、蛋白性物質等を溶出除去し、換水し、2~4日浸漬させる。後、筵を利用して積み重ね、14~20℃位で幼根を発芽させ、天日或は火力乾燥を行い、調製し、仕上げる。