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厚朴
薬理作用等については、㈱ツムラのデータ(漢方スクエア)を全面的に参考にして作成しています。
名 称
厚朴 (コウボク)

Latin Name
Magnoliae Cortex

基 原
モクレン科ホオノキの樹皮

分 類
理気薬 化湿薬 

中 医 学
燥湿除満・行気降逆

Magnoliae Cortex

用 途 等
胸部や腹部の腫れ、膨満、腹痛

薬理作用
筋弛緩 抗痙攣作用・鎮静作用・抗消化性潰瘍作用・抗炎症 抗アレルギー作用・血圧降下作用・鎮吐作用・抗菌作用・抗腫瘍作用

能書・説明
厚朴コウボク
朴葉ミソなるものがあり、炭火の上に金網を置き、朴葉を敷く、その上に味噌とネギをのせ、油を少しかけて焼いて食べると朴葉の香りが出て美味な食彩となる。又、朴葉ずし、朴餅など、葉の利用が知られるが何といっても材の利用度は高い。材質が軟らかいこともある。木版、細工用材、家具、漆器木地、ピアノ、オルガンの鍵盤、将棋の駒、鉛筆材、マッチの軸木、下駄の歯、特に朴歯として使われたものである。バンカラの学生、応援団長等がこの朴歯を履いて闊歩していた時代である。千島列島から北海道、本州、四国、九州にかけてと、中国に分布し、山地に生える落葉高木で、高さ10~30m、樹の胴回りは1mに達する。枝は少なく、生育は早い。50年で高さ12m、径1~2mに達する。樹皮は初期の頃は灰褐色であるが、年数を経て褐色を帯びる。5~6月頃、洋盃形で径15~20cmもある淡黄白色の大輪を上向きに開花する。白い花弁の中に雄蕊、雌蕊が重なり、花糸が鮮紅色、葯が帯黄白色を呈し、遠方から見ても直ちに目につく綺麗な花である。8月頃、切り倒して樹皮を剥がして乾燥調製して生薬とする。生薬は板状または半管状の皮片で厚さ1~7mm、外面は灰白色~灰褐色、折面は極めて繊維性で淡赤褐色~紫褐色を呈する。弱いにおいがあり、味は苦い。胸腹部の張満を主治する、併せて腹痛、胃内停水、咳などを治す。胸腹部の膨満感、腹痛等を去る目的を主としての漢方薬に配合される。
Magnoliae Cortex

 厚朴を含む漢方処方と配合量

16
半夏厚朴湯 
3
51
潤腸湯 
2
63
五積散 
1

79
平胃散 
3
85
神秘湯 
3
96
柴朴湯 
3

102
当帰湯 
3
105
通導散 
2
115
胃苓湯 
2.5

116
茯苓飲合半夏厚朴湯 
3
126
麻子仁丸 
2
133
大承気湯 
5


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