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呉茱萸
薬理作用等については、㈱ツムラのデータ(漢方スクエア)を全面的に参考にして作成しています。
名 称
呉茱萸 (ゴシュユ)

Latin Name
Euodiae Fructus

基 原
ミカン科ゴシュユの果実

分 類
散寒薬 

中 医 学
温中散寒・下気止痛

Euodiae Fructus

用 途 等
冷え性、神経痛、リウマチ、婦人病

薬理作用
循環器系に対する作用・強心作用・脳に対する作用・抗酸素欠乏活性作用・体温上昇作用・子宮収縮作用・カルシウム拮抗作用・鎮痛作用・インターフェロン誘起作用

能書・説明
呉茱萸ゴシュユ
『神農本草経』の中品に収録され、その薬能は「中を温め、気を下し、痛み、欠逆寒熱を止めるを主どり、湿、血痺を除き、風邪を逐い、奏理を開く・・」と記載、温補、鎮痛、血流改善などの薬能を持ち、鎮痛、止瀉、鎮吐の目的で漢方薬方剤に応用される。日本へは江戸時代の享保7年に幕府の外国産の国内栽培化の奨励で朝鮮から種子を移入し、小石川御薬園に栽培された。高さは3~5mの落葉小高木、5~6月頃、枝の先に短い集散状の円錐花序を付ける。果実は朔果、扁球形で成熟時には5個の果実弁に分かれ、分果状に見え、紫赤色を呈し、表面には大きな油腺点がある。このゴシュユEvodia rutaecarpaの果実が呉茱萸である。質は堅くて脆く、開くと内部は黒色で、強いにおいがあり、味は辛辣である。栽培は温暖な気候を好み、風通し、日当たりの良いところが適地。高木となり、果実を収穫するのに年限がかかるので暖かさ、日当たり、風通し、配水が良い、何年も放置が可能な場所を選ぶことも条件。秋の彼岸の終わる頃から初霜が降りる以前に自然落下する前が採集の適期。中国では貴州省、湖南省、広西省、雲南省、四川省、陝西省、浙江省で生産が多く、日本でも熊本県、鹿児島県で栽培され、生産がある。現在流通する種類に呉茱萸、石虎、疏毛呉茱萸の三種が確認されるが、各種は柱頭の大きさ、花柱の長さと太さ、花柱の毛の有無、及び成分、含量で差異があり判別することができる。
Euodiae Fructus

 呉茱萸を含む漢方処方と配合量

31
呉茱萸湯 
3
38
当帰四逆加呉茱萸生姜湯 
2
106
温経湯 
1


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