IT's AGENT
炙甘草
薬理作用等については、㈱ツムラのデータ(漢方スクエア)を全面的に参考にして作成しています。
名 称
炙甘草 (シャカンゾウ)

Latin Name
Glycyrrhizae Radix Praeparata

基 原
甘草(マメ科カンゾウなどの根およびストロン)を炙ったもの

分 類
補気薬 

中 医 学
補脾益気・清熱解毒・潤肺止咳

Glycyrrhizae Radix Praeparata

用 途 等
腹部の疼痛やケイレン、手足の冷え

薬理作用
鎮静 鎮痙作用・鎮咳作用。抗消化性潰瘍作用・利胆作用。慢性肝炎への作用(肝機能改善 保護作用)・抗炎症 抗アレルギー作用・ステロイドホルモン様作用・抗糖尿病作用・抗動脈硬化作用

能書・説明
炙甘草シャカンゾウ
多くの方剤の中で調和する役目を持ち薬能を働かせるものとしての評価がある。『本草和名』には「蜜甘、蜜草、阿末木」など甘味を表現する名称が付けられている。基原種はGlycyrrhiza uralensis Fischerで中国東北地区、新疆ウイグル自治区を中心に分布し薬材として生産があり、このものを切断し、炒って商品としている。褐色に仕上げる事がコツで、黒色に強く焦がしたりするものは良質とは云えない。炙甘草について『本草綱目』の中で雷は「先ず長さ三寸に切って、6~7片に裂き、器に入れ、酒に浸し、午前十時から正午まで蒸し、取出して暴乾し、細かに刻んで用ゐるのである…内外共に赤黄になるまで炮いて用ゐる」また李時珍は「…方書にある炙甘草は、いずれも長く流水に浸し、濕して炙り、熱してから赤皮を刮り去るか、或は漿水を用ゐて炙熱することになって居る。大抵中を補ふ(内蔵を強くする)には炙ったものが適し、火を瀉する(熱を去る)には生のものが適する」と解説している。比較的体力の低下した人で、動悸、息切れなどを訴え、皮膚が枯燥、易疲労感、手足の煩熱などを主訴とした炙甘草湯に配合される。


 炙甘草を含む漢方処方と配合量

64
炙甘草湯 
3
888
清肺排毒湯 
6

by IT's AGENT