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牡丹皮
薬理作用等については、㈱ツムラのデータ(漢方スクエア)を全面的に参考にして作成しています。
名 称
牡丹皮 (ボタンピ)

Latin Name
Moutan Cortex

基 原
ボタン科ボタンの根皮

分 類
駆瘀血薬 

中 医 学
清熱涼血・活血去瘀

Moutan Cortex

用 途 等
腫れ物、打撲、月経異常

薬理作用
中枢抑制作用(自発運動抑制 鎮痛解熱 抗けいれんなど)・抗炎症 抗アレルギー作用・免疫賦活作用・脂肪分解抑制作用・血小板凝集抑制作用・子宮収縮抑制作用・心臓への作用(心収縮抑制など)・月経困難症改善

能書・説明
牡丹皮ボタンピ
シャクヤクと同様に古来から鑑賞用、薬用に利用される代表的植物である。『神農本草経』を始めとする本草書に“牡丹”として薬用に使用した経緯を記し、『花壇綱目』や『花譜』に鑑賞用として使われた記載がある。花の中では群を抜き、ボタンを第一とし、シャクヤクを第二とする。『農薬全書』にも「牡丹は是を花王と云う、しかるに花を見るのみならず、根をとり薬種とし、良薬にて多く用ゆるものなり」と記述がある。また李時珍は「牡丹は色が丹(朱色)なるものが上品であり、子を結ぶが新苗は根から生へる。故にこれを牡丹と名付ける」と述べている。5~7月頃、径10~20cmの大形の花を枝先に頂生。近年この牡丹皮の生産も減少し、奈良県での栽培は殆どなくなり、中国浙江省、安徽省、四川省、貴州省、山東省及び韓国からの輸入品が隆盛となっている。薬用としての使用は根が良く発達し、髄の部分が細く、皮層部が厚くて匂いに富むものが良い。9月中旬~下旬に株を掘り取った後、根を薬用に全てもぎ取り、根頭の付いた地上部を苗とする。長さ70~80cmで枝が2~3本のものが良い。植え付け後4~5年目に収穫する。根は水洗いし、芯(木部)を抜き取る“芯抜き”作業を行う。根の端を木台の上で木槌で軽く叩き露出した木部を指ではさみ、口に加へて根皮から抜き取る。抜き取った跡の白い部分が見えぬほど良品と賞される。婦人薬として月経不順、月経困難、便秘及び鎮痛、消炎性駆血を目標に漢方薬に配合される。
Moutan Cortex

 牡丹皮を含む漢方処方と配合量

7
八味地黄丸 
2.5
24
加味逍遙散 
2
25
桂枝茯苓丸 
3

33
大黄牡丹皮湯 
4
87
六味丸 
3
106
温経湯 
2

107
牛車腎気丸 
3
125
桂枝茯苓丸加薏苡仁 
4

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