名 称
連翹 (レンギョウ)
Latin Name
Forsythiae Fructus
基 原
モクセイ科レンギョウなどの果実
分 類
清熱薬
中 医 学
清熱解毒
用 途 等
皮膚の化膿性疾患
薬理作用
抗アレルギー作用・アラキドン酸代謝系に及ぼす影響・血圧降下作用・脂質代謝作用・鎮吐作用・利胆作用・抗菌作用
能書・説明
連翹 レンギョウ
古文書の記述にはトモエソウ、キンシバイ、オトギリソウなど草本類を用いたとする説があるが、根拠は定かではない。現在は低木のレンギョウの仲間を基原とする果実が使用される。春先に黄色い美しく可憐に咲く花も生薬としてはあまり見栄えのするものではない。
レンギョウ属としてはアジアとヨーロッパに6~10種が分布する。薬用とする基原種としてはレンギョウForsythia suspensa Vahl、シナレンギョウF. viridissima Lindley、チョウセンレンギョウF. koreana Nakaiがあるが、『日本薬局方』ではレンギョウとシナレンギョウに限定された。植物は高さ2~3mで落葉性の蔓性低木である。花は前年の脇芽に1~3個付け、葉に先立って3~4月頃開花する。通常の熟果時期は8~10月で、この時期が収穫時期となる。日本でも各地で園芸並びに鑑賞用として栽植されるが、生薬としての生産はなく、中国からの輸入に依存する。生薬としては、卵形で先が尖がり、長さ2~3cm、外面は淡褐色~淡灰褐色、中央に縦溝があり、大きく、果皮が厚く、香気があり、果柄、種子の付着が少ないものを重用する。調製は果実がまだ青い8~9月頃採集し、沸騰水に付けるか、若干煮て乾燥した“青翹”および褐黄色に成熟した10月に採集し、乾燥させた“老翹”がある。日本での流通は通常、この“老翹”と称されるものが利用されている。