名 称
白朮 (ビャクジュツ)
Latin Name
Atractylodis Rhizoma
基 原
キク科オケラまたはオオバナオケラの根茎
分 類
補気薬
中 医 学
補脾益気・燥湿利水
用 途 等
頻尿、多尿、小便の出にくいもの、身体の煩しい疼痛、嘔吐、下痢
薬理作用
利尿作用・抗ストレス作用・血糖降下作用・血液凝固抑制作用・肝障害抑制作用・抗消化性潰瘍作用・抗炎症作用・免疫増強作用・放射線障害防護作用・抗腫瘍作用
能書・説明
白朮 ビャクジュツ
“朮”の名は中国の古い古典書『爾雅』に見参、薬物としての収載は『神農本草経』の上品が最初、以後の隋、唐、宋、明、清と続く各時代の本草書でも必ず紹介される。『救荒本草通解』で「和名ヲゲラ、ウゲラ。綱目ノ朮ナリ陶弘景白朮赤朮の両種ヲ説明シヨリ始テ後世大葉紅花ヲゲラヲ以テ白朮トシ小葉白花ノモノヲ蒼朮トス・・故ニコノ書ニモ蒼白混シ説ニ似リ今嫩根ヲ白朮トシ老根ヲ蒼朮トスルハ誤ノ甚ナリ・・」と記述。白朮には日本、朝鮮半島、中国東北部に自生するオケラAtractylodes japonica Koidz. ex Kitam.の周皮を除いた根茎及び中国各地で栽培されるオオバナオケラA. ovata DC.の根茎を充てている。オケラは日当たりの良い丘陵地、山地に自生する多年生草本で雌雄異株。若芽は食用となり、根茎は梅雨どきに部屋の中でいぶして湿気を払いカビを防ぐといった風習もある。強壮、健胃、消化を助け、全身の補益薬としての応用が多い。さまざまな虚弱症に配合して用い、胃液の分泌と胃の規則的な蠕動を旺盛にし、消化吸収力を高め、肝臓機能と身体の抵抗力を増強する。
白朮を含む漢方処方と配合量
37
半夏白朮天麻湯
3
62
防風通聖散
2
65
帰脾湯
3
88
二朮湯
2.5
92
滋陰至宝湯
3
108
人参養栄湯
4
115
胃苓湯
2.5
118
苓姜朮甘湯
3
888
清肺排毒湯
9