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黄柏
薬理作用等については、㈱ツムラのデータ(漢方スクエア)を全面的に参考にして作成しています。
名 称
黄柏 (オウバク)

Latin Name
Phellodendri Cortex

基 原
ミカン科キハダなどの周りの皮を除いた根

分 類
清熱薬 

中 医 学
清熱燥湿・瀉火解毒・清虚熱

Phellodendri Cortex

用 途 等
下痢、消化器系の不調、打撲や炎症

薬理作用
健胃 抗消化性潰瘍作用・止瀉作用(下痢の抑制)・肝障害改善作用・抗炎症作用・中枢抑制作用(鎮静 解熱作用など)・血圧降下作用・免疫抑制作用・血管弛緩作用・鎮痙作用・利胆作用・抗菌作用

能書・説明
黄柏オウバク
北海道から九州にかけてと朝鮮半島、中国に分布し、山地に生える落葉高木で、高さ10~25m、樹の胴回りは50cmに達する。5~7月、枝先に黄緑色の小さな花をつける。野生で生育しているもの及び播種して育った樹の15年から20年を経たものから収穫する。収穫は生皮を剥皮する作業を行う関係で、剥皮し易い土用前後の7月中旬から8月上旬に行われる。伐採した幹に約1m間隔で鎌を用い、木部に達する位に横及び縦に切り口を付ける。その切り口にヘラ様の剥皮する棒を用い、皮部と木部の間に差込み、左右交互に剥いで行き、皮部を剥ぎとる、晴天4~5日で乾燥する。樹皮は2層を形成し、外層は厚く、コルク質が発達、淡灰褐色~灰褐色、内層は黄色~オリーブ色で、この樹皮の内皮(コルク層の内側の皮)で鮮黄色(黄肌)の部分を薬用とする。板状の皮は厚さ3~5mm、破折面は鮮黄色、繊維性で味はきわめて苦く、粘液性で唾液を黄色く染める。非常に苦く、古くから胃腸薬として知られ、エキスを“陀羅尼助”“お百草”“煉熊”等と称され古い歴史がある。国内でも生産があるが、多くは中国・東北地区、河北省、山西省、内蒙古等からの輸入に依存する。材は堅硬で、工作し易さもあり、美しい光沢を出す等から机、書棚、家具等の用材に用いられる。中国四川省、浙江省、湖北省、湖南省で生産される種類は川黄柏で、皮部は厚く、黄色も鮮やか、ベルベリン含量も高い。
Phellodendri Cortex

 黄柏を含む漢方処方と配合量

15
黄連解毒湯 
1.5
37
半夏白朮天麻湯 
1
46
七物降下湯 
2

50
荊芥連翹湯 
1.5
57
温清飲 
1.5
80
柴胡清肝湯 
1.5

93
滋陰降火湯 
1.5
136
清暑益気湯 
1

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