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黄耆
薬理作用等については、㈱ツムラのデータ(漢方スクエア)を全面的に参考にして作成しています。
名 称
黄耆 (オウギ)

Latin Name
Astragali Radix

基 原
マメ科ナイモウオウギまたはキバナオウギの根

分 類
補気薬 

中 医 学
補気升陽・固表止汗・利水消腫・托毒排膿

Astragali Radix

用 途 等
発汗、尿量が減少、精力減退

薬理作用
免疫賦活作用・抗腫瘍作用。抗酸化作用・放射線障害防護作用・肝庇護作用(薬剤性肝障害)・血圧降下作用・末梢血管拡張作用・抗炎症 抗アレルギー作用・利尿作用・強壮作用

能書・説明
黄耆オウギ
基原植物として公認される種類はナイモウオウギAstragalus mongholicus Bunge及びキバナオウギA. membraceus(Fisch)Bungeの2種類。漢薬名は黄耆と書くが、李時珍は「耆は長(オサ)の意味で黄耆は黄色のもので補薬としての長だからかく名付けたもの」と解説している。ナイモウオウギは山西省、黒龍江省、内蒙古等を主産に生産される多年生草本。茎は直立し高さ50~150cm。6~7月頃総状花序を腋生。11~12月、葉が枯れた頃根が充実し収穫する。『重修本草綱目啓蒙』に「根軟クシテ綿ノ如キモノヲ綿黄耆トス上品ナリ、綿ノ字ハ柔軟ニシテ綿ノ如キヲ云ウ…」と解説がある。生薬は形が長く肥大し、柔靱で、外面は淡黄褐色或は黄褐色、不規則な縦じわがあり、横切面は淡黄色~黄白色で褐色の形成層輪が環状に通っていて甘く、芳しい香りをもつナイモウオウギが優良品として扱われる。主要成分アストラガロサイドを産し、収穫時期で種類別に比較し、ナイモウオウギに高い含有を示すことが確認された。身体虚弱、皮膚栄養不良で皮膚及び皮下に水毒停滞するを治す一種の強壮性止汗利尿薬である。市場に晋耆或いは紅耆と称し、外面が紅褐色~紫褐色、横切面黄色の繊維が目立つ、甘味の強い類似の生薬が見られるが、日本の公定書では認めていない。師部、木部が発達し、シュウ酸カルシウムの単晶を細胞に含み、結晶細胞列を呈し、明らかに黄耆とは識別される。
Astragali Radix

 黄耆を含む漢方処方と配合量

20
防已黄耆湯 
5
37
半夏白朮天麻湯 
1.5
41
補中益気湯 
4

46
七物降下湯 
3
48
十全大補湯 
3
65
帰脾湯 
3

86
当帰飲子 
1.5
97
大防風湯 
3
98
黄耆建中湯 
4

102
当帰湯 
1.5
108
人参養栄湯 
1.5
111
清心蓮子飲 
2

136
清暑益気湯 
3
137
加味帰脾湯 
3

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