名 称
黄芩 (オウゴン)
Latin Name
Scutellariae Radix
基 原
シソ科コガネバの周りの皮を除いた根
分 類
清熱薬
中 医 学
清熱燥湿・瀉火解毒・安胎
用 途 等
みぞおちつかえ感、胃の不快感
薬理作用
中枢抑制作用(鎮痛 鎮静 運動抑制)・体温調節作用(体温低下)・血圧降下作用・毛細血管強化作用・抗動脈硬化作用・脂質代謝改善作用・肝障害予防作用・抗消化性潰瘍作用・抗炎症 抗アレルギー作用
能書・説明
黄芩 オウゴン
味は苦く、性質は寒で、湿を除き、黄疸を去り、熱や下痢を止める薬能を有することにより消炎、解熱剤として応用され、心下痞、胸脇苦満、心煩、下痢などを伴う漢方方剤に必ず配剤する著名な生薬である。コガネバナScutellaria baicalensis Georgiを基原種とする。コガネバナは中国東北部、シベリア、朝鮮半島を原産とし、朝鮮半島、中国北部の向陽の草地、荒れ地に自生し、又、広く栽培が行われ、わが国でも若干生産される。高さ30~70cmの多年生草本。7~8月頃、一方を向いた紫色~藍紫色の唇形花を多数腋生する。黄色~黄褐色を呈する根を周皮を除き生薬とする。生薬の横断面は黄色で中央部はやや黄赤褐色を呈している。老根はしばしば木部が腐って黒褐色のいわゆるアンコ状のものを含み、またはこれを除いたうつろ状になっているものがある。質は堅くて脆く、ほとんど無臭で、味は苦い。新根(子根)で根の先端部分または若い根の周皮を除いた円柱状の部分は“尖”、“子”、“条”、“枝”と称され、質が充実していて重用される。バイカリンを10%以上を含むことが原則となる。内外が鮮黄で質は充実して堅いものが重用され、木部の一部が腐巧したり、破砕され片状となったものは良くない。の乾燥は周皮をきれいに去り、水に触れないように注意して素早く乾燥するか、加熱処理を行って酵素を失活させた後に乾燥を行うと黄色を保つことができる。