031:呉茱萸湯

レビュー

とくに片頭痛の治療薬として昔から頻用されている。
頭痛薬が胃に悪い場合にも使用しやすい。(人参湯系)
頭痛の予防にも効果がある。
片頭痛、筋緊張性頭痛、嘔吐、急・慢性胃腸炎、肩こり、頸肩腕症候群、吃逆(キツギャク:しゃっくりのこと)
呉茱萸は桂皮などと同じ散寒薬になっているが、脳に対する作用とかあるらしい。
味がよくないらしく、平気で飲めたら、それだけで合っているとも。
呉茱萸湯が合う方の頭痛は偏頭痛の方が多く、そのとき必ずといってよいほど肩こりを伴う。
その肩こりは、耳の後ろからこめかみの所に表れ、下から差し込んでくるようなもの。
また、呉茱萸湯は胃がもたれ、足が冷たく、のぼせ症で、金時さんのような赤い顏をしている頭痛に効くといわれる。
このような顏色の特徴は、苓桂味甘湯や通脉四逆湯などにみられるように血圧が高かったり、
脳に充血を起こしているときの顔面紅潮や、便秘実熱による瀉心湯証とは異る。

構成

四君子湯人参4大棗1生姜1茯苓4甘草1蒼朮4
呉茱萸湯人参2大棗4生姜1.5呉茱萸3
手足の冷えやすい中等度以下の体力のものの次の諸症:
習慣性偏頭痛、習慣性頭痛、嘔吐、脚気、衝心
Topへ